ご意見やご感想、
問い合わせ等が
ございましたら、
こちらまで。





エクリシオ・オーダー編

No.1 フルオーダーNMS BOM(b)さん
No.2 セミオーダーVMS Nさん
No.3 フルオーダーDMS Kさん
No.4 セミオーダーNMS Mさん
No.5 セミオーダーDMS I さん
No.6 フルオーダーDMS Oさん
No.7 フルオーダーNMS instさん
No.8 フルオーダーNMS うめぞーさん
No.9 フルオーダーNMS(EG用) Hさん
No.10 フルオーダーNMS Tさん
No.11 フルオーダーNMS No.613 Hさん
No.12 セミオーダーNMS No.616 Aさん


BOM(b)さん
商品名 フルオーダー 〜プレミアムNMS〜
ゲージ変更+任意に音域調整
2作品目で調整完了

 設定の内容

NMSの振動パターンをメインに、ご希望されたゲージと音域調整によってボリューム感と艶やかさをプラス。
若干中域の音量を上げる事で、より明朗な音へ調整し、深い低域と高域の煌びやかさを併せ持ったものに仕上げました。また、このプレミアムNMSは音量や基 本性能をマスタークラスよりも引き上げて製作してあります。




昨日の昼過ぎに張り替え、昨日は2時間くらい弾いてました。
まずは、ファーストインプレッション。
今での中で、一番“ゴージャス”な音ですね(笑)。
煌びやかさが引き立ちます。
そのせいでしょうか、張ったばかりだと若干低域の音程が聴きづらいと感じました。
暫く経つと落ち着いてきて、張って2時間後はよく聴き取れました。
というかこの弦、音程感がバツグンにいいと思います。
チューニングメーターと聴き取り音の誤差を、あまり感じません。
張ってすぐは、独特の“マホっぽさ”もありましたが(笑)、これは時間と共に落ち着いてきて
結構狙い通りのドンシャリになってます。

昨日18時から今朝7:30までには、大きな変化はありませんでした。
昼休みにも40分ほど弾きましたが、素晴らしい出音です。
ゲージも私好みで、ホントに完璧です。




Nさん
商品名 セミオーダー 〜VMS〜
振動パターン選定と任意に音域調整
1作品目で調整完了

 設定の内容

質感は柔らかめに、そしてストローク寄りに。しかしドレッドでガンガン弾くのではなくて
クラプトンモデルで軽めに弾く、そしてアルペジオやフィンガーにすっと入っても
違和感が無いのがいいというご要望でした。
音のイメージをたいへん詳しく教えて頂いたので、音質調整は比較的簡単でした。
まず、NMSとDMSの音域調整だけではご要望に添えないと調整時に仮製作するテストモデルから判断し、複数ある基本振動パターンからストローク寄りのマ イルドな【VMS】をチョイスし、さらにそこから中域と若干の艶を足し、高域を削り落として仕上げました。




PRO改良版の弦が死にかけてきたのがわかったので(まだまだ使えはしますが)カスタム弦を張ってみました。

どうなんかなあ? という不安と期待で・・・

最初からびっくりです。

ホントにクラプトンモデルでストロークでもフィンガーでも合うようになっていました。

プレーヤーの要求に対しここまで張った時点から好みに合うような音が出てきているとは思いませんでした。 びっくりしました。
最初張ったときのギラギラした感じはほとんどなく、1〜2日経過して落ち着いた時のちょうどいい感じの音が最初からしています。

これが時間の経過とともにどれぐらいこもった感じになってくるのか? が心配です(最初がいいだけに)。

この時間の経過とともに弦のキラキラした感じ、生き生きとした鳴り感というようなものが衰えていくと考えたら、そこの部分がもう少しだけあったらよかったかもしれない、と感じました。

でもそのへんを希望を出して調節していくわけですから、本番前に張り替えたりした場合とかはこういう弦はもってこいですね!

結構長く使いたいという場合、シャリシャリ感をおさえつついい意味での生き生きした鳴りが長持ちするような弦というのができたらサイコーです!

って、またまたラボさまの研究課題を出してしまいましたか?

でも、ここまで即戦力な弦ってのはいいですね。

どういう処理をなさっておられるのか、とにかくすばらしいです。




Kさん
商品名 フルオーダー 〜プレミアムDMS〜
ゲージ変更+任意に音域調整
2作品目で調整完了

 設定の内容

普通の弦を張っても音の輪郭が甘く、音程の取りづらいD-45の出過ぎる倍音を抑え、かつ太く粘りの良いサウンドに。高域のギラギラ感を抑えて、中域を厚く、低域は大きく鳴る方が良いが、ぼやっとした音にはしたくない。
特に高域は太く芯が有る音が好みというご要望です。
今回はプレーン、ワウンド各弦にて高度な両立を求められる、大変難しい調整となりました。

まずこの場合、第一に行うべきは音程成分以外に突出する倍音の除去と整理です。
加えて初音からダラダラと振動させるのではなく、初音発生時に大半の振動エネルギーを費やすように集中させる事でアタック力が強くレスポンスの早い音が生まれ、音量的にも多少有利です。
そして、この場合はやや早めの減衰特性となり、切れの良さも与える事が可能となります。
しかし一歩間違うとウルフトーンの様なつまらない音になりがちなので、所定の微調整を施す事で音楽的に楽しめるように金属特性を変更してあります。
その結果、これら総合的に出てきた音に対して、オーダーされた方から面白いコメントを頂きました。
弦とボディの振動特性は、双方に影響を与えながら振動してるという事が垣間見えます。
オーダーメイドならではのコメントではないでしょうか。





先程からカスタム弦を張ったD-45を弾き続けています。
軽量鉄骨のアパートなので思いっきり弾けないのが残念では有りますが
今回送って頂いた弦は中々良いですよ。
今まで弾いた弦の中で一番レスポンスが良いと思います。
倍音も抑えられている感じです。
と言うより、レスポンスが良い為に
弦の音が先に出て来て後から倍音が付いて来るので
今まで気になっていた出過ぎる倍音が適度な残響に感じます。
それと先月にビンテージパッチを張って10日位経っていますので
その効果も有るかもしれません。
双方の効果でヤフオクで売ろうと思ったD-45ですが
ずっと持っていようと思っています。
僕のD-45をここまで甦らせてくれたシルドさんに感謝します。
僕のD-45には今回の弦が一番合っているような気がします。

今回送って頂いたカスタム弦との相性がとても良くて
いつまでも弾いて居たい気持ちになります。
以前ですと、弾く度に、こんな音では無いはずと
溜息ばかり付いていましたから
とても嬉しいです。
スチール弦の良さがストレス無く広がって行く感じです。
音量的にはD-28MARQUISのアデイロンダックには負けますが
キラキラとした上品な音は、これはこれで別格の良さが有ります。

私が再びギターを買うようになったのはアデイロンダックのD-18GEを手に入れたからです。
71年製のD-18Sを学生時代にアメリカで手に入れて
それがナンバーワンだと思っていましたので
楽器屋で他のギターを試奏する事すらしませんでした。
40歳を越え、質屋で74年頃のD-28を二本ほど手に入れましたが
音が気に入らなくてすぐに手放し、その後D-76との出会いで
もう自分にはこの二本のギターで十分だと思っていました。
僕らの世代にはD-45が究極のギターと言う憧れが有るものの
その道のりは遠過ぎて買おうとまでは思いませんでした。
渋谷の楽器屋に破格値で出ているのを見つけて購入しましたが
買った時の興奮が覚めて来ると音が今ひとつでがっかりしていました。
その後D-18GEを手に入れて、余りの音の良さにびっくりしました。
戦前のMARTINはアデイロンダックを使用しているので
余計にマニアから引っ張りだこだったのではと思います。
バックサイドの材質よりも表板の材質が
音質に大きな影響を及ぼすのではと思います。
アデイロンダック使用の音はシトカとは比べられないほど素晴らしいです。
今回送って頂いたカスタム弦を張ったD-45はアデイロンダックの音に近付いたような感じです。
D-28MARQUISと交互に弾いていますが、素晴らしく鳴っています。

明らかに今までの弦とテンションも持ちも違います。
一番大きな驚きはレスポンスの良さです。
D−45のゆったりとした音が元気で活発な音で鳴り続けています。
アデイロンのD−28に近付いている感じです。




Mさん
商品名 セミオーダー 〜NMS〜
振動パターン選定と任意に音域調整
1作品目で調整完了

 設定の内容

今回は艶やかで柔らかい質感、かつ分離良くレスポンスも速め。周波数的には低音を中心として持ち上げて製作して欲しいというご依頼でした。
フィンガーピッキングでの使用を前提としており、押尾コータローさんのバラードを優先的に演奏されるという事でNMSをチョイスさせて頂きましたが、しか し今回は柔らかい質感でゆったりとしたマイルドさを足してなお分離を良くしなければならず、調整としては大変難易度が高いものとなりました。

柔らかい質感によって大きな弦の振幅により倍音や艶を得るNMSがベースパターンと考えられますが、早いパッセージの曲やストロークでは若干暴れ他の音に被る傾向にあります。
初速からの減衰を速く行うようにし、高域付近の音域を持ち上げる事でくっきりとしたように聞かせる事は可能ですが、その際は音が速く切れるため艶が少々犠牲になってゆきます。
また、倍音を抑える為に若干弦は硬くせねばなりません。

そこで、単に希望項目通りの性能を上下させるだけでは希望には添えないため
”そのように聞こえ易い音”を狙い、こちらで任意に希望パラメーターを上下させて1作目を製作致しました。
そのため、弦へテンションをかけた事による伸びまでを考慮しての精度の高い製作となりましたが、いきなり1作目からご評価を頂きました。





今回製作いただきました弦 3日間試奏させていただきました。

私が中低域を持ち上げ、且つ高音域の艶も損なわないような
相反するセッティングをお願いしたにもかかわらず
バランスよく製作していただき大変満足しております。

初日:張りたてのせいか、中低域が目立ちすぎ高音域がききとりずらい
    部分がありました。

2日目:弦も落ち着いてきたのか、徐々に高音域の伸びみたいなものを
     感じるようになってきました。

3日目:全体のバランスが整ってきたのか、どの音域もよく響いております。


今回製作いただいた1作目の仕上がりに大変満足しており
2作目以降の調整は不要と思っております。
本当によいものを製作していただきありがとうございました。


(再度頂いたご感想)

このたびは大変お世話になりました。残りの3セットも昨日受け取りました。
製作いただいた弦の仕上がりに大変満足しております。
初回に製作いただいた弦も張って1週間ほど経ちますが、音質等の劣化も感じられず心地よく鳴ってくれております。
本当に有難うございました。




I さん
商品名 セミオーダー 〜DMS〜
振動パターン選定と任意に音域調整
2作品目で調整完了

 設定の内容

D-28への使用。音の質感は比較的硬めですっきりと抜けのいい音、フィンガースタイルなので分離感はくっきり、ドレットノートなので中高域を少し強調。レスポンスは早め、音は太めで、倍音は欲しいが多すぎない程度。
試してみた所NMSのtype2よりはDMSのtype2の音が好みだが、音はブライトでない方がいい。ラインの音がメインなのである程度の生音が確保できれば特に音量が必要と言うことはない。
できれば上記の設定を崩さない程度に押弦がしやすいほうがいい。
このような音作りの場合、フォスファーよりブロンズの方がよい、ゲージの変更をしたほうがいいなどのアドバイスがありましたらセミオーダーでなくフルオー ダーでも問題ありませんといった内容でした。

さて、今回のベースモデルは総評するとDMSがベースモデルと考えられます。
倍音が適度に削られているので、芯が残るのが特徴です。
ここで艶のようなものを足そうとした場合、この芯に倍音を乗せるためくっきりさと艶は相反する要素となりますので、調整はかなりシビアなものを要求されます。
また、今回最も難しい要素として
ブライトさを消すという項目がございますが、金属はフォスファーが宜しいでしょう。しかしながら、このブライトさは均すのが大変難しく、各種設定のクオリティに影響しやすい厄介な内容です。
音の内容を理解し、なおかつこの案件を実現するだけの設計&製作技術を必要とします。

生の音量はそれほど必要でもないという事ですが、ラインの音の良さと生音の音量は比例する傾向にあります。生音は大きな方が音質調整のアドバンテージは高 く、より細かく調整された音質の良さはひいてはピックアップが拾う音へと繋がります。
また、ライン使用がメインという事であれば、ダイナミックレンジを広げた設定もナーガのような奥行きが得られますので、この要素を盛り込むといったご提案をさせて頂きました。
クオリティの高い音を実現させるために音量の向上は不可欠なのです。

これらを考えますとフルオーダーの方が作りやすいのは事実ですが、なるべくコストのかかりにくいセミオーダーでの製作で十分可能と判断致しました。

また、数日後の鳴りの増加につきましてはプレミアムタイプでは良くこういったご感想を頂きますが、引き出すというよりは、良質な倍音構成の特定周期振動を それまでよりも大量に与える事で木材自体に変化が発生します。
プレミアムクラスならではの追加設定ですが、ナットやサドルでは行いにくい設定でもありますので、振動発生源である弦そのものへこれを施します。
一度弦の設定が決まれば、弦を張り弾く行為のみで手軽にこの効果が得られるというメリットがあります。




こんばんわ、Iです。張ってから3日ほど経ちましたので、オーダー弦の使用感想を送らせていただきます。

 良かった点
・低音から高音までのバランスの良さ。
・音の分離感。
・芯のある音質。
・押弦しやすいテンション。
・ライン使用時の音の広がり。
 
良かった点の中でも特にライン使用時の音はブラックナーガの効果も相まってかすばらしいです。ダイナミックレンジを広げると聞いてもあまりよく分かりませんでしたが、こういうことなのかなと思いました。

変更点
・タイトさやくっきりとした音程感などが減っても構いませんので、艶などの倍音成分をを増やす方向での調整をお願いします。

上にも書いた通り音のバランスや音質、分離感、ラインの音の良さなど、ほとんど理想通りの出来上がりなのですが、弾いていると若干音が物足りないと言うか抑えられてしまっているような感じです。

あと以前にはお伝えしていませんでしたが、一応弦高が低めでだいたい12F6弦で2.0mm、1弦で1.8mmくらいです。役に立つかどうかは解りませんが一応お伝えしておきます。

正直おどろくほどの出来栄えでかなり理想どおりの音なのですが、より好みにあったものができるかもしれませんので、お手数をおかけしますがどうぞよろしくお願いします。


(再度頂いたご感想)

こんばんわ、Iです。今回はセミオーダー弦2作目の使用感想を送らさせていただきます。

本当のところ1作目の時点でかなり満足していましたのでこれ以上のものは難しいかなと思っていました。しかし2作目の弦を試した所、正にこれが自分が望んでた音だと思いました。 
 
1作目から引き継がれたかのような音のバランス、テンション、ライン時の音質の良さに加えて、思わずため息が漏れてしまうほどの音の艶が新しく加わりまし た。もちろんギターの相性などもあるのでしょうが、少なくとも今まで試した弦の中でこれほど私の好みに合う弦はありませんでした。

あとこれは1、2作目の両方で感じた事なのですが、弦を張り替えてから2〜3日たってくるとどんどんギターが鳴ってくるような気がしました。これが弦に よってギター本来のなりを引き出しているということなのだとしたら、凄いことだなと思います。

最後にこのたびも目からウロコな商品を紹介して下さり本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m





O さん
商品名 フルオーダー 〜プレミアムDMS〜
ゲージ変更+任意に音域調整
2作品目で調整完了

 設定の内容

GibsonのL-00、LG-0、B-25への使用。
プレイスタイルは弾き語りでフィンガーピッキングが7割、ストロークが3割。
カントリーブルースも弾くのですが、ハーフミュートして低音弦を弾いた時の反応の早さと歯切れのよい音が好みです。ですから、レスポンスとしては超早いの が好みです。Gibsonらしく、太くて硬く、荒々しさと、ザックリさを強調。音量はできるだけアップしたい。
周波数的な傾向ですが、あまりにバランスが崩れるのも困りますが、レンジはそれほど広くなくてもよいのでギブソンの美味しい音域をさらに伸ばせるようにしていただきたいです。
以前、シルドさんから弦を数種類購入させていただいて、いろいろ試したところ、どうやら私はDMSが好みのようです。BON(b)さんのスペシャル弦も試 したのですが、NMSは優しくて柔らかな感触で、いつもの私のスタイルには不向きのようです。ただ、いつもブロンズ弦を使っていて、BON(b)さんの チョイスした弦の太さは好みなので、ブロンズとこのゲージで私の好みに合うようなものは製作できますでしょうか?というご希望内容でした。

さて、今回のベースモデルは文句なくDMSと考えられます。
かなり際立った個性となりますが、今回のモデルはDMSの特化型と言うに相応しい内容であると言えるでしょう。

今回のオーダーは立ち上がりの音の重要性が高く、できるだけ音切れの良さを与える都合上、周波数的な印象はこの立ち上がり〜切れのわずかなポイントに集約されます。
ご要望ではミドルの出力が最も強いので、この部分に響きを求めるかどうかで印象がかなり変わります。
ミドルを濃く太く立たせる場合と、フラットに鋭く立たせるなどです。
これはエッジなどに関係しますが、今回の試用ではこの部分は必要無いという事が判明致しましたので、出来うる限り余計な倍音をそぎ落とし、振幅を多めでレ スポンスは速く、速く強いピッキングにも追従するコシのある弦に仕上げました。

最終的に完成した弦は、とにかく音量が大きく重厚。レスポンスもかなり速く、余計な音をほとんどそぎ落としているため、演奏する人間のピッキングの癖が良 く出る、大変ワイルドで面白い弦となりました。
辛口端麗。まさに玄人好みの「人馬一体の追従型」という言葉がぴったりの弦です。




お世話になっております。
先日フルオーダー弦をお願いしましたOです。
お送り頂きました第一回試作の弦を張って5日間が経ちました。
感想ですが、まずは6弦の音質のバランスが良くとれていて全体的にレスポンスも良いと思いました。
押弦もしやすいです。
ただ、私にはテンションがまだ緩いような気がしています。
まだ若干柔い音という印象を受けました。
6弦を全体的にもう少しコリっとした硬めの音にして頂くことはできますでしょうか?

私は特に巻き弦の3〜6弦が柔く感じています。
硬めの音を出すように調整するということはテンションが強くなるということですよね?
まだ指先の感触も柔く感じていますので、テンションは強くても大丈夫だと思います。

(二作目に頂いたご感想)

お世話になっております。
オーダー弦をお願いしているOです。
2回目の試作弦を張ってしばらく使用していました。
1回目に比べてかなり音の輪郭が出ていてとても気に入りました。
もう10日ほど張っています。
張って6日目でそのままライブにも使いました。
テンションの強さもまったく気になりませんし、これでOKです。
ただ、今回のオーダー弦を張っているギターがオールマホのLG−0という甘い感じの音のギターなので、自分の好みの音に近づけるのには、シルドさんにはか なり硬めな個性的な調整をしていただく形になったのかもしれませんね。
他にも数本のGIBSONのギターを所有していますが、他のギターであれば2作目の弦は硬すぎるのかもしれませんし、むしろマイルドな1作目の方が合っているかもしれません。
メインがLG−0なので今回は2作目でOKということでお願いします。



inst さん
URL
 http://inst.blog.a-ws.net
商品名 フルオーダー 〜プレミアムNMS〜
振動パターン選定と任意に音域調整
3作品目で調整完了

 設定の内容

使用ギターはLOWDEN O-22c(シダートップ、マホサイドバック)2008年製。
岸部眞明氏、わたなべゆう氏のようなフィンガースタイルのプレイで基本チューニングはDADGADによるセッティング。
ジョンピアーズを使用しているが満足はしていない。どの弦も低音弦の音のハリが足りないように感じており、弦交換の度にいろいろな弦を試しています。その 中でジョンピアーズ弦が一番理想に近いため、今のところメインで、、、といった具合です。
低、中音域が「ペチペチ」した感じになっているなど、どの弦にも何かしらの不満があるご様子で、5、6弦はハリがあり、深く響き、サスティーンが長く。特 に5弦でルートをとったときに、豊かな倍音を感じたい。
3、4弦は芯があり、やはりサスティーンが長く。倍音豊かに。
1、2弦はキラキラした中にも、DR弦やBULE SUTEEL弦のような繊細で澄んだ感じ。
ゲージの変更も視野に入れているというご希望内容でした。

演奏ファイルを公開されておられる方でしたので早速お聞きしましたところ、ソロギターとしては確かに低音の質感や存在感が薄いと感じられました。
サドルやナット調整も含め様々な要因が考えられますが、確実に言えるのはサドルやナットレベルのチューニングでは手の届かない音量とバランスによるクオリティを求めているという事が垣間見えます。
この事から弦のふり幅を大きく取り、出力に余裕を持たせより自由度の高いイコライズを行う事が先決であるのは間違いなく、音の立ち上がり速度や周波数バラ ンス、出力の時間変化、倍音の揺らし方などを高精度にコントロールする術でようやく可能になるご要望です。
つまりギターに入れる
振動の源泉である弦とは、音に関わる全ての項目を根元からコントロール出来る部分なのです。

さて、内容はかなり複雑多岐に渡るので、調整回数を有効に使うためと共通認識としてまずはベースモデルになると考えられるNMS Type1&2 BOM (b)SPを試して頂き、NMSサウンドの傾向を体験して頂きましたが、NMS Type2を気に入られたご様子ですので、このトーンを核に調整を開始致 しました。
ゲージに関しては様々な点を考慮してレギュラーゲージをオススメし、1から作り出すタイプのフルオーダーをご提案。

2作目ではギター自体が処理しきれないレベルの振動エネルギーとなってしまいましたので、エネルギーは少し控えつつも低域の立体感を増幅し包み込むような 雰囲気を持たせ、それに埋もれない程度の高域、表情を表す中域を確保して3作目を製作し、めでたくご希望の音が得られたご様子です。

最終的に完成した弦は、深く広い空間を展開する立体的な低音のフィールドに浮かんでは漂う見通しのよい中高域を持ち、ある帯域のサスティーンを稼ぐ事で十 分な伸びを確保しつつもメロディを大きく邪魔しない設定になっています。
幻想的なサウンドであり、まるでギターに使われた木が育ってきた、静かで広大な森林風景を目の前に想像させてくれます。
表現力、音伸び、出力、そして特徴的なキャラクター。
実に面白いサウンドですが、
「木や自然」という存在を強く連想させてくれる弦です。




調整1回目のエクリシオもだいぶ落ち着いてきましたので、ご報告させていただきます。

NMS Type2の密度の濃い感じが、薄れてしまったように感じます。
張りたては、良くも悪くも元気が出過ぎている感じです。
音のハリは欲しいのですが、落ち着きも欲しいので、難しいでしょうか?

振動のパワーはBOM(b)SPと比べると弱めに感じました。

1弦の音が細いです。
もう気持ち太めにでると良いのですが。

上記の点が改善されると、完璧です。

テンションは問題ありませんでした。

このことを踏まえて2回目の調整をお願いしたいと思います。

1、分離感について

張りたてはNMS Type2よりかぶる印象でしたが、時間が経過するとType2より分離
感が良い印象を受けます。
一週間経過した本日の状況だと、倍音と輪郭?のバランスが絶妙です。
倍音が分離感にどの程度の影響を与えるかは分からないのですが、
ピッキング直後の基音は分離しているのに、後から湧いてくる倍音が包み込んで
他の弦の音に絡むような感じです。
Type2より倍音は多めでしょうか?
張りたてだと倍音が暴れて分離感が少なく感じたのかもしれません。



2、周波数的なバランス

低音から高音まで気持ち良く出ます。
特に気になっていた、高音の嫌みが全く、ソフトな感じには驚きました。

周波数とは違いますが、、、
微妙なところなのですが、1弦が他の弦に埋もれる印象を受けました。
もう気持ち、一弦が大きく、太く主張してくれると良いですね。
6~2弦のバランスは問題ありません。
こちらも張りたてより少し時間が経過したほうが、音の粒が揃いました。


3、音の伸びについて

こちらはギターの欠点なのかもしれませんが、5弦ハイポジション時に伸びが足りない様に感じます。
(他の弦の同じフレットより減衰が早い?ような感じです。)
ここが伸びに関しては一番気になる点でしょうか。
3~4弦の伸びももう少しでてくると良いですね。

6、2、1弦の伸びは問題ないです。


4、音の深さ、奥行き。

こちらも時間経過とともに派手さが落ち着き、理想に近づきました。
Type2よりも明らかに低音の響きが深く、倍音も多いせいか、余計に深さを感じます。
他社の弦で感じていた低音のペラペラ感は皆無で特に低音から中音にかけて立体的です。
ノーカポ、DADGADチューニング全弦開放でアルペジオをすると、太く、深い森をイメージさせるような幻想的な音で、その世界観に引き込まれました。

ただ、派手さが増したせいか、type2と音の質感が変わってしまったように感じます。
(アタックに癖があるように感じます)

もう少ししっとりとした感じがあれば良いですね。
(音の深さは調整一回目の方が好み、質感はType2の方が好み)


といった感じです。
音のことを言葉で、しかも文章でお伝えするのは難しいのですが、
少しでも伝われば幸いです。



(二作目に頂いたご感想)

張って数日経過しましたのでご報告いたします。

バランス、分離感、音の太さ、パワー感、サスティーン。問題ありません。
特に音の太さとパワー感は一気に増したように感じます。
低音弦ハイポジションでも音の伸びが良くなりました。

少しテンション増しましたでしょうか?
一回目の弦のほうが演奏性は良かったです。

プレーン弦はシルキーで狙い通りな感じなのですが、巻き弦の音色に少々問題があります。
調整一回目の弦に比べ、音がまろやかになりすぎてしまいました。
6弦はそれが顕著に出ており、「ぼーん」と輪郭と張りがなく、ブーミーな感じに聴こえます。
抜けが悪いような感じです。
6弦に関しては調整一回目のほうが良かったかもしれません。
「ずーん」と響きブライトでエッジがありつつも、派手すぎない感じが理想です。

「音の太さ」と、「エッジやブライト感」は反比例してしまうのでしょうか?

現在のところこのような状況です。

それではよろしくお願いいたします。

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その後、2作目の弦の巻き方を変えてみました。
マーチン式で巻き数を少なめにしたところ、テンションは下がったように感じますが、ブーミーな感じは改善されませんでした。
1作目でも十分な能力ですが、何と申しましょう、、、「欲」のようなものです。

何事もバランスでしょうか。

2作目は一旦取り外し、耳をリセットするために一昨日から短期間の間に3種類の弦を張ってみました。
ちなみに、ダダリオのフォスファー/DRのフォスファー/ディーンマークレイのフォスファー。です。

少し横道にそれますが、どの弦も以前より心地よく感じるようになっていました。
特にディーンマークレイは劇的な変化でした。
以前は低音がペチペチした感じでしたが、芯とハリ出てきた感じです。(ただ、劣化は速かったです。)
エクリシオの振動パワーでギター自体が短期間の間に鳴るようになったのかな?
などと考えております。

話、戻します。

1作目は保留(完成品候補)。2作目はオーバースペック(僕のギターには使えない)?。
せっかく4回も調整のチャンスがありますから、3作目は新たに調整を行って頂きたいと思います。

NMS type2を初めて張ったときの自分で書いたメモを読み返すと、「音の粒が整っている」「すべての弦の音量が整っている」「滑らか」「響きが深い」などと書いておりました。
そもそもtype2でも十分に気に入っていた事を思い出しました。

3作目はtype2のバランスや音色を崩さずに、振動のパワーもバランスを崩さない程度に底上げし、高音を少し遊んでみて、「BOM SPのようなキラキラした感じ」を試してみたいと思います。

1作目、2作目で高音弦の耳障りの良いサウンドの傾向は良くわかりました。

3作目、4作目で決まらないようなら、1作目を完成品としたいと思います。
(1作目は完成品でOKというぐらいの能力でした。)

それでは、よろしくお願いいたします。


(三作目に頂いたご感想)


3作目も落ち着いてきましたので、ご報告いたします。

サウンド面、完璧です。
キラキラ感を持たせたことで、かえってサラッとした高音域になり、狙い通りです。
分離感、伸び、太さ、パワー、バランスなど問題ありません。

一点だけ気になるのが、テンションです。
少しきつく感じてしまうのですが、3作目からテンションを弱くする事で、弊害
はあるのでしょうか?

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3作目の張り方を色々と工夫してみました。

マーチン巻きで、巻き数をかなり少なくしたところ、丁度良くなりました。
(2作目でを試したときより、顕著にテンションが下がったように感じます。)

3作目を完成品としたいと思います。


言葉で音を表現するのは、僕の少ないボキャブラリーでは難しいので、
手持ちのギターにNo.330を張って録音してみました。
まぁ、「論より証拠」とでいうことで(笑)

http://inst.blog.a-ws.net/entry/000085.html

録音にはLowden O-22c(シダートップ/マホサイドバック)を使いました。
マイクはRODE社のコンデンサーマイクです。それにラインを少々混ぜています。

佐々木さんに初めてご相談させて頂いた際に、お聴きいただいた音源で感じていた低音弦の「ペチペチ感」は皆無です(僕はそう感じます)。
低域の力強い深さ、中域の豊かな倍音、高域の伸び。そして全体の粒立ち。素晴らしい。
音質も「ハリ」と「柔らか」の共存が見事でした。(生音はもっと顕著に感じます。)
僕なんかよりもタッチの良い方は沢山いらっしゃると思うので、そういう方が使えば、もっと美しい音が出るんでしょうね!

シダートップのギターやマホサイドバックのギターをお使いの方にはオススメしたいですね。
市販弦で言えば、ジョンピアーズのフォスファーをお使いの方にオススメでしたいです。
ジョンピーズの若干低音寄り?のバランスを真ん中に持ってきて、高音弦の味気なさに、現代的な美しさを持たせた印象です。





うめぞー さん
商品名 フルオーダー 〜プレミアムNMS〜
振動パターン選定と任意に音域調整
2作品目で調整完了

 設定の内容

オーダー弦によって今回サウンドメイクするギターはMartinD-35。
以前試しに張られたプレミアム〜NMS〜No.338が求める音に近いとの事で、このトーンを軸にD-35用への更なるバランス調整を行う事となりました。
より多角的なニーズに対応できるようにサウンドパターンの製造試験を行っていますが、同じプレミアムNMSでも明確なキャラクターの違いを持つものとして登場したのが〜NMS〜No.338です。
この弦はしなやかで滑らか、サスティーンの伸び方に特徴があり、ギターを上品に鳴らすキャラクターを持っています。
ご要望はNo.338の1〜2弦のアタック音をピンポイントで増加させキラキラとした派手さをプラスし、使用ギターにおいてやや弦が柔らか過ぎるという事 で全体的にテンションを増加して欲しいというご要望でした。

今回は調整モデルがはっきりしている事もあり、基本的なものはNo.338を微調整する形で対処しましたので実質的にはNo.338カスタムという位置づけになります
1作目の設定にて大変満足されておりましたが、少し実験的に調整を行いたいとの事で2回の調整を行いましたが2作目はイメージ通りのサウンドとはならな かったご様子ですので、1作目の弦張りの方法を少し変更して頂きました。
ユーザー側での簡単な見直しでOKとなりましたので、1作目を完成品とされました。

完成した弦はNo.338特有の滑らかな潤いのあるニュアンスを持ちながらも、より張りのあるサウンドとなり、非常に反応の良い弦となっています。ふり幅 自体も大きいので、反応の良さと相まってやや軽快な立ち上がりとなり、その直後に厚い倍音が付いてくる。そしてサスティーンも結構長いという面白いサウン ドキャラとなっています。
意外にもさほど癖の強いものでもなく、やや明るめのトーンを持っているのでバラード以外の曲にも使えそうな雰囲気があります。また、弦自体はそれほど強固 なテンションを持っていないので、演奏性は良い部類に入ると思いますが、人によっては「プルン」とした弾弦感を感じるかもしれません。

優しくもあり軽快さもあり適度にサスティーンもあるという、独特の鳴り方をギターに与える弦となりました。




試作品1作目を張って4日間経ちましたので感想をお送りいたします。

ベースモデルの338の時に感じた、弦を張った直後の暴れる低音域に埋もれていた高音域の物足りなさも改善されて低音域から高音域まで綺麗になるようになりました。
また、落ち着かなかったチューニングもテンションを全体的に上げた結果、良好となり押し弦も問題なくできます。
弦を張って6時間経過時点では、ふくよかな低音とキラキラした高音域が包み込むような感じに変化してきました。
2日目から4日目までは弦も落ち着いてきたのか、低・中音域も角が取れたようにマイルドになり高音域もクリアーな音質で問題ありません。
狙いどうりでした1作目でも十分満足いく出来でしたがせっかくのオーダーなのでちょと気になる部分を調整お願い致します。

ベースモデルの338の売りの”倍音成分”が出過ぎるかな?と思えたのでこの部分の調整をよろしくお願い致します。
自分で弾いている分では、非常に気持ちよく聞こえるのですが録音した音を聞いてみると”倍音”が出過ぎて強く弾いた部分が暴れたような感じになる気がします。
2作目は1作目よりも”倍音”成分を少なめに調整お願い致します。

(二作目に頂いたご感想)

試作品2作目を張って3日間試奏しましたのでレポートをお送りいたします。

試作品2作目は、1作目よりも倍音成分を少なくして頂きましたが、失敗でした。
388特有のふくよかな音がなくなりペランペランの音になりました。
また、テンションもあがったようで弾きにくく繊細なタッチでの演奏が出来なくなりました。

そこで、初心に戻りメモを再度見返してよかった点・改善点を再確認し、取って置いた388と試作品1作目を交互に張りなおして再度検証してみました。

388は柔らかめの音でテンションも緩めでハイフレットの演奏も繊細なタッチで音量もあり ◎
しかし、緩めのテンションのせいかチューニングが中々落ち着かなかった。(張りっぱなしだと問題なし)○△
低音域よりも高音域が足りないように思える。△

試作品1作目
テンションを全体的に上げてもらい、さらに1・2弦にキラキラ感を持たせた分、低音部分がふくよかな音から若干力強く響くようになった、高音域はキラキラ感を持たせた為に若干力強くなった低音域に埋もれることなく全体的なバランスも自分好みで音的には◎
しかしテンションを上げた為に、388に比べハイフレットでの繊細な演奏性が若干悪くなった。(テンションはBOM(b)SPと同等程度と思われる)○
また、チューニングはテンションを強めに設定した為か落ち着く様になり問題なし○

(最終的に頂いたご感想)

いつもは、マーチン巻きで3巻〜3.5巻き程度で巻いているので巻き数を約半分に減らして(2〜1.5巻き)テンションを緩めて見たところなかなかいい感じになりました。
もともと試作品1作目は音的にも演奏性にも不満がなかったなので3作目依頼は再度同時に検証した338があまりにもハイフレットが弾きやすかった為、欲のようなものです。
巻き数を減らしてテンションもいい感じになり演奏性も良くなりましたので試作品1作目343で完成とさせて頂きます。

素晴らしい弦を調整して頂きありがとうございました。




H さん
商品名 フルオーダー 〜プレミアムNMS〜
ニッケルワウンド&ゲージ選択
振動パターン選定と任意に音域調整
4作品目で調整完了

 設定の内容

オーダー弦によって今回サウンドメイクするギターはGreco ゼマティス(レスポールスタイル、ハムPU)エレキギターです。
アコースティックギターが主に生音による実音を基準とするものであるのに対し、エレキは必ずラインでの使用が前提となります。アコギでもピックアップを使 用するスタイルが存在しますが、主にエレキギターの場合アンプ等によって意図的に音声信号に
”歪み”を発生させるものであるという都合上、ギターの生音だけで完結判断する事は不可能で、必ずエフェクターやアンプ等も含めた特性を総合的に判断して音決めを行う必要があります。
アコギの場合、いわば
クリーントーンという比較的扱いやすい音に重点を置くので少々アバウトでもほとんどのケースに対応可能な場合が多いのですが、ディストーション等まで対応させるにはとても慎重に倍音の調整に気をつけなければ、聞くに堪えない耳障りな音に歪んでしまいがちです。
ゲインやドライブによる音声加工でも聞き易い歪みを得られるように整形をする事で、出音のクオリティを上げる事が可能となります。
また、マグネットピックアップは弦の振動を主に拾うため、弦自体のイコライジングや倍音整形はよりダイレクトな出音への影響を見せる部位でもあります。

以前アコギに張られたBOM(b)SPのように太く抜け、出来る限りボディを鳴らして欲しいというご要望でした。
1作目は音のイメージとご希望の設定にかなりの相違があったため失敗作。
2作目以降からはこちらでほとんどの設定決めをさせて頂きました。

主にNMSベースですが、プレミアム〜NMS〜No.338の倍音の美しさをブレンドし、バランスの良い歪みが得られるように基本サウンドを設定し、プレーンとワウンドに別々の設定を施しました。
主にダイナミクスとレゾナンスポイント、総出力レベル、位相が異なります。
例えばソロ時にプレーン弦に太さが欲しいケースなどでアンプやエフェクター等のツマミをいじってしまうと、今度はワウンド弦の音が崩れてしまうといった事 態が起こりますが、事前にそれを見越しての別設定とする事で太さとレンジ感を同一のアンプ設定で確保させます。
もちろんプレーンとワウンドの音色に統合感を持たせる事が最低条件です。

完成した弦は歪ませても聞き取り易く、ダイナミックで太いサウンドながらもサウンドの核はハッキリしており、レスポンスも良好。イコライジングを絞った際 でも主要な帯域はできるだけマスキングされにくく設定していますので、扱いやすい弦であるという印象です。
市場ではまずお目にかかれないほどのノウハウを投入してコントロールさせて頂きました。





(二作目に頂いたご感想)

今回の弦に関しましてですが、1〜3弦のサウンド、ボリューム、実音と倍音の
バランス感、非常に気に入りました!!
機材が1ランクアップした様な感じです!

しかし、4〜6弦とに音量差が感じられました。
厳密にいうと「音量」ではないのかもしれませんが、そう感じられる様な「迫力の差」があります。
「巻き弦」との音量差はエレキギターでは当たり前かとは思いますが、出音として
素の状態でバランスが取れる様にしたいと思いました。

この場合、単に4〜6弦のゲージを上げてやれば良いのでしょうか?
次回作へのご提案も含め、宜しくお願い致します!!

ボールエンドに関しましては、固定無しで大丈夫です。

次回作は、いよいよ大詰めになりそうで、ワクワク致します!
楽しみにしております!!

(三作目に頂いたご感想)

お世話になっております!

今回の弦ですが、張ってすぐは少々ハイ(プレゼンス部分)が立っている感じが
致しますが、多少弦が死んだ頃が理想的な感じです!
音の丸みと抜けが両立している感じです!

張ってすぐはアンプのイコライザで少々ハイを絞りますが、その後はほぼフラットです!
ミッドの噛み付く様な感じは、理想的です!!

これで初めからハイ(プレゼンス部分)を削ってしまうと、その後は抜けなくなってしまうでしょうか?
削るというか、もう少しローミッド寄りにシフトするというか。

いかがでしょうか?

抜けに影響が出るようであれば、これでいきたいと思いますが、もう少し中心を
ローミッド寄りに移しても大丈夫そうであればお願いしたく感じます。

宜しくお願い致します!!

(四作目に頂いたご感想)

お世話になっております!

今回の弦ですが、やはりこれぐらいがベストです!!
非常に気に入りました!!
これで登録をお願い致します!!

感想と致しましては、非常にロックで芯のある出音、これぞ「男のサウンド」という感じです!
私のギターとスタジオのマーシャルアンプでは、アンプのセッティングも少々
ローを下げるぐらいで、ほぼフラットです。
完全にフラットで設定すればドスの効いたサウンドもイケますし、絞れば素直なサウンドもイケます!
しっかりとサウンドの芯が聴こえますし、ハイが痛くなくバンドサウンドにも埋
もれませんので、他のメンバーにも非常に好評です!
このサウンドは、他の弦では手に入りません!

最後まで細かい注文にお応え頂き、心から感謝申し上げます!

次回には多少まとめて注文させて頂きますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます!!





T さん
商品名 フルオーダー 〜プレミアムNMS〜
振動パターン選定と任意に音域調整
4作品目で調整完了

 設定の内容

オーダー弦によって今回サウンドメイクするギターはアルバート&ミュラー S-3。
フィンガーピッキングしかせず、音色が太くてブライトさがそれほど出ない弦が好み。
以前試しに張られたプレミアム-DMS-No.298Raの強力な基音の太さと、〜NMS〜No.338の美しい倍音やサスティーンに賞賛を頂きました。 そこでこの両者の良いとこ取りができないか?という所から今回の調整がスタートしました。

今回最も頭を悩ませたのは、希望の音であるモデルがDMSとNMSで分かれてしまっているという事です。ベースモデルがDMSだからこそ強い出力を稼いで も音の暴れが少なくスッキリかつ重厚にできますが、NMSではその倍音によって基音が濁る可能性も高く、No.338はNMSだからこそ到達できた倍音の 美しさがあります。DMSではこの倍音感は当然得にくいものです。
無論、どちらのパターンも演奏スタイルや好みなど個々の思い描く内容によって選ばれているキャラクターです。

希望性能のブレンドというのは想像以上に難しく、当初-DMS-298Raをベースに太さを確保しながらDMSの範囲で倍音を付加すれば何とかなるので は?というプランで試作モデルを製造してみましたが、なかなか思うようにいきません。両立が難しいのです。
そこで逆の発想でモデルを製作する事にしました。
結果的に
NMSの倍音はNMSベースでのみ得られる事から、以降ベースパターンをNMSに固定し、特定周波数のみの倍音を増減させるなどを行い、NMSの倍音と基音の太さと明朗感を実現させるように組み上げていきました。
1〜4作まで全てNMSです。
ご感想からもこの倍音の調整具合による変化が伺えると思います。

ただ単に出力やテンションを調整するだけでなく、立ち上がり周波数の時間変化によるバランスなど三次元的に発音をコントロールしていますが、今回は特に毎 回のご感想を元に実直に精度良く組んだのが功を奏したものと思います。

完成した弦は、かなり高い解像度と情報量を表現する押し出しの強いサウンドです。
一聴して出音のランクが上がったと分かる鳴り方をしています。ギターから出てくる音にハッキリとした輪郭があり、元気の良い雰囲気を持ちながらトップ板正 面に立体的な音像を形成しています。音離れが良く、低音から高音まで一気に出力されるため、ギターが肥大化したような雰囲気で鳴るのが最大の特徴です。
トップが鳴るというよりもトップ十数センチ前の空気が鳴っていて、バッチリとピントの合った音が目の前に浮かんでいるという感覚に近く、どこかモニタース ピーカーでギターを聞いているような位相特性に近いかもしれません。No.338の高域の濃密さもあり、このような特性のため弦の情報量が濃く出る事から ニュアンスは抜群に良いです。埋もれがちな微妙なニュアンスの反応が大きく出るので弾きやすく感じるでしょう。また、DMS寄りに調整していますので張り もそこそこにあり、NMSの密度の高い倍音が微妙なスパイスとして活きています。
音の空間形成が功を奏した面白いモデルと言えるのではないでしょうか。




1セット目の感想を送らせてもらいます。

結論から言うと、かなりイメージ通りに出来ていたと思います。
基音がとても太くて、倍音がうるさすぎない上品な感じに出ていました。

基音は音圧がすごくあり、分離感もとてもいい感じです。なによりレスポンスがいままでよりもはるかによくなっているのがうれしいです。速いフレーズが弾き やすく感じます。低音のバランスが難しいかと思っていたのですが、低音から高音までバランスよく出ていました。
低音が暴れることなく、輪郭がくっきりしていてメロディが埋もれず、聞き取りやすいです。
特に6弦をCまで落とした時の輪郭がはっきりした音がいいですね。
テンションは少しきつめですが、かなりしんどいというほどでもないです。

倍音やサステインの出方は本当にイメージ通りです。まず輪郭のある音が出て、それから倍音がやさしく包み込んでくる感じでいいですね。単音の音の伸びも気 に入ってます。指でコードをバラ弾きしたときの響きがすごくきれいです。基音が力強すぎるので、No.338のような繊細さは難しいですがうるさくない、 上品な倍音という希望には
ばっちりです。

張りたての状態ではちょっとリバーブかけすぎ、みたいな感じですがすぐに落ち着いてきました。
1日目の基音のパワーはかなりなものでタッチがものすごく弱くなりました。

2日目以降は落ち着いた感じになりましたが、基音は太さそのまま、倍音も落ち着いたとはいえきれいな響きが感じられます。4日目でも意外と倍音感が感じられてかなりきれいな感じをうけました。
バランス的にはちょっと基音が強すぎかもしれません。

 
 次回の変更点

かなりイメージ通りにしあげてもらったのでけっこう満足してますが、せっかくなのでちょっと変更して試してみたいと思います。

基音を強く、とお願いしていたのですが、もうちょっと艶があって繊細な感じにしてもらえますか。
芯の太さは欲しいのですが、少しパワーを抑えめな感じでお願いします。
弱いタッチで弾けばNo.338のような繊細さが出せて、しっかりしたタッチで弾けば太い音が出せる、というような幅を持った感じに出来ればと思います。
かなりややこしい要望だと思いますがお願いします。それにともなってほんの少しだけテンションを落とせればお願いします。こころもちで結構です。

以上よろしくお願いします。


(二作目に頂いたご感想)

オーダー弦2作目の感想を送らせてもらいます。

前回より少し基音をおさえめにして、テンションも弱めでお願いしたのですが、1作目より良くなったと思います。

前回は日にちがたつと、音がちょっと重くなってしまったのですが、今回は本当にちょうどいい感じです。
基音の太さはこれでお願いしたいと思います。テンション感も右手のタッチがしやすくなってよくなったと思います。


  次回の変更点

バランス的には本当にいい感じなので、実験的にちょっと変えてみようと思います。
コードを弾いたときや、アルペジオのときになんというかもうちょっとリッチに響くようにしてみたいと思います。もう少し倍音を足す方向でお願いします。

低音弦は最初にお願いしたとき、メロディが埋もれないよう少し締まった感じでとお願いしていたのですが、思いの外バランスは最初からよかったので低音も少 し倍音を足して豊かに響く感じを出してもらえますか。よろしくお願いします。


(三作目に頂いたご感想)

フルオーダー弦3作目の感想を送らせてもらいます。

最初にお願いしたときは、ソロギターに合うようにメロディが埋もれないよう低音や倍音はすっきりめにと言っていたのですが、この弦はとても分離感がよく、 基音がはきりレスポンスよく出てくるためか、豊潤な鳴りのほうがきれいに聞こえる感じです。
今回の変更で3.4弦がかなりよくなった気がします。1.2弦にスムーズにメロディがつながっていくような感覚です。直前にギター本体を調整に出していた ので出方が少し変わっているのかもしれませんが、今はもう少し低音があったほうがいいくらいです。

 次回の変更点

最初に低音はすっきり目で、とお願いしていましたがもう少し低音があってもいいかと思い始めてます。6弦だけ1作目のへたった弦を張るとかなりいい感じになり、とても気に入りました。この状態がかなり理想に近いです。

6弦を、1作目と2作目の中間くらいの太さにできるでしょうか。1作目そのままだとちょっとバランスがとれなさそうなので。あと、1.2弦も時間がたつとすこし細くなってくるので同じようにもう少し太めでお願いします。

そのほかの分離感や倍音のバランスなどはかなり気に入ってます。



(四作目に頂いたご感想)

今回は今までで一番の出来です。これを登録したいと思います。

かなりレンジが広くなった感じで、演奏に重厚感がでてすごくいいです。
低音は深みが増し、1.2弦の太さも理想的です。張りたては倍音もかなりあるので多少中域がうるさく感じましたが、1日もたてばちょうどいい感じになりました。

今までより音はゴージャスな感じになりましたが、それでも基音がしっかり前に出てきて、倍音も多めなのですがじゃまにならない上品に包み込んでくれるよう に出てくれてイメージ通りです。音の分離感も損なわれず、理想的です。

1週間ほどたちましたが、うるさくない程度に音に厚みがあり、倍音の雰囲気も残っていて、ソロギター弾くなら今の方がいいんじゃないかと思えるほどです。時間がたってもこれほど満足感がある弦は初めてです。
前回より音圧もあるので、かるいタッチでも反応良くしっかりした音が出てくれてとても気持ちいいです。そのためか前の弦よりもテンションがすこし軽く感じます。

ソモギ風の全面接地ナットのため、弦の巻数を変えてテンションを調節すると音も変わってしまうのでかなりいいテンション感になってくれてよかったです。
あと、なぜか前よりも弦の感触が良くなった感じがしてすごくスライドがしやすくなりました。
右手のタッチも左手の押弦もやりやすくなりました。

今回の弦は、レスポンス、タッチの感触、音のバランス、すべて満足のいくものが出来たと思います。
張りたて時はゴージャスな感じを味わえて、時間がたってもとてもバランス良く音が響いてくれるすばらしい弦ができたと思います。どちらかというと最初はバ ランスの良さを求めていたので、音は抑え気味に作ってもらったのですが、結果としては重厚な感じにしてもとてもいい弦ができました。
どうもありがとうございました。




H さん
商品名 フルオーダー 〜NMS No.613〜
フォスファーブロンズ&レギュラーゲージ
振動パターン選定と任意に音質調整
錆用対策処理
3作品目で調整完了

 設定の内容

Takamine TDP400SP-K という真空管プリアンプを使用したギターへ使う弦のカスタム製作依頼です。
生音の音量も確保し、内蔵ピックアップからDI経由でのPA出しがメイン使用。
個人的にはビンテージのGibson的なの鳴り、サウンドが1番好みなのですが、このギターでそれに近づける事が出来れば最高。
アーティストで言うと、山崎まさよしさんのサウンドが好み。
ストロークもフィンガースタイルも使用しますが、ヘッドがスロテッド・ヘッドで、あまりにもテンションが強過ぎて充分な弦振動を得られていないので、弦で改善希望。
また、湿度が年間通して非常に高い地域なので、錆びに強い仕様という案件でした。


複雑な案件ではありますが、これらの情報でおおよその状態が見えてきます。
まず、ギブソン的なサウンドが好みの場合、かなり楽器の揺れる振幅を取ってあげる事でダイナミクスを取った方が、好ましいケースは多いでしょう。
あまりパンパンに弦が張った状態ですと、今回の場合、各弦の分離感はやや劣りますし、コードでのまとまり感はダンゴのようになり易いと思います。

これらの状態と好みから、オールドのギブソンを想定した音作りへと設定します。

1作目から
確実に私の思い描いている方向性を理解して下さっているのが良く分かる感じでした。
というご感想を頂きましたが、今回の音はハミングバードっぽいが、数日で低域の量感が落ちるというご感想を頂きました。
やや柔らかめで処方しましたが、弦にかかっているテンションが思いの他強い様で、このように
短期間で柔軟性による低域の振幅が押さえ込まれ、弦が張りの強さで硬直化してしまったようでした。
これは例えば、同じ太さのゴムと針金を張って弾いた時に、針金の方が振動させにくいというのと同じです。

このことから、更なる振幅量を弦に与えて2作目を製造しました。

2作目はより振幅量を取ったため、低域から音量が増加し、テンションも少し柔らかいというご評価で、

録音で比較しますと、全体的には明らかに低中域に迫力のある、押し出しの強いバランスです。
前回よりも気合いの入るバランスと言いますか、やる気スイッチの入る音です。
個人的には非常に好みです!


とのことで
音量感は出てきているものの、高域がもう少しあればOKとの事で、次回は更なる振幅量を取ってドレッドノートと勝負できるような音量を獲得したいというご希望を頂きました。

ボディサイズを超える音量は、不可能ではありませんが
ドレッド並みの音量を獲得するには、弦の振動幅をより引き上げ
板を更に鳴らす事が不可欠になります。
(小さいスピーカーも、出力を上げれば音量はあがりますよね)

また、高域側の反応を上げることで、スピードと音量バランスを向上させればこのご希望は可能とご説明し、No.613を製作。基本的な振動幅を大きく取っ たので、安定性も向上し、すぐにはヘタらず寿命も伸び、数日たっても印象は変わらないとの事で、めでたく3作目を正式に指定して頂きました。







(3作目に頂いたご感想)

前回メールでもお知らせ致しました通り、まずは弦を張り終えてすぐに、ポロンと弾いただけで出音の迫力に驚かされました。
思わず「凄いなあ」と言葉に出してしまった程です。
ニューヨーカースタイル、コンパクトボディと630mmショートスケールからドレットノート顔負けの迫力あるサウンドが飛び出してきます。
力強くストロークすれば、自分の生歌は気合いを入れないといけない位です。
ギターを知っている方なら、絶対に弾く前に想像出来ないサウンドです。

それはフィンガースタイルでも追随してきます。
優しく弾けばそういう音が、強く弾けば押し出しのある音が出せる余裕がある事で、フィンガースタイルのプレイにきちんと表情を付ける事が出来ます。

今回は運悪くこちらは雨続きでしたが、錆も出ず、チューニングの安定も良く、サウンドも含めまして数日経った今でもそれらの傾向は変わらずです。

最近はエレキに触れる機会が多いせいか弾く際に多少テンションが強い感じを受けますが、以前の様にローが落ちてしまわないので、その様に考えています。

充分な音量で、弾き方を変えて狙った通りのサウンドが出てくる、当たり前の様でなかなか出来なかったこのギターが生まれ変わりました。
やはりフルオーダーをお願いして正解でした。
有り難う御座います!




A さん
商品名 セミオーダー 〜NMS No.616〜
振動パターン選定と任意に音質調整
1作品目で調整完了

 設定の内容

NMS No603z が市場の他社弦と比べても好みの部類なので、これをベースに。
かなり細かい音のイメージをお持ちでしたので、基準となる603zからの変更点をより詳しくお伝えして頂きました。
また、603zと595といった、”性格の違う弦の良い所をブレンドして好みに近づける”というご依頼は意外と多く、単に周波数の調整やゲージ調整よりも面白い分野であり、音色設計としても挑戦し甲斐のある案件です。

603zからの変更点
バランス:ミドルをややハイよりに微強化
テンション:弦の質感をもうすこし固く
艶やかさ:全体的にやや不足を感じるので強化
音のまとまり:DMS No595のようにはいかずとももう少し
弦振動制御:3,4弦にピークができるような放物線型で、595より薄く


Pierre BensusanのLowdenや、押尾さんのSugita Kenji的なあの艶感を希望。
バランスにつきましては、十分に対応可能で、テンションについても、向上させる事は十分可能です。テンション向上に伴って、3、4弦の張りなども出てくるかと思います。
また、No.595的な手法を用いることで、まとまりとミドルの押し、音の太さの向上にもよい影響が出ます。
 
今回最も難しい部分は、ある程度の質感的硬さの後に
多めの付帯音をまとわせる部分にあります。
 
基本的に倍音過多で艶やかさを付加して行きますと、ある種のモヤモヤした”濁り”とも向きあう事になります。この上で音を締めてタイトにし、艶を殺さないという場合、音色の変更が一部発生する可能性がございます。
(リバーブをかけたような音の変化です)
 
相反する要素の盛り込みですので、極めて同居バランスが難しいのですが、どの程度ご満足頂けるかまず1作目を製作してみて、ご判断いただきましたが、めでたく好みのサウンドとなられたようで、1作目で完成となりました。







【音量(パワー)】
大きい

【倍音量】
多い

【質感】
やや硬い

【音伸び】
切れが良い

【出力バランスについて】
低音+0.5
中低−0.3
中高−0.5
高+0.3

全体的に押しが強く、かなりフラットだがややドンシャリ傾向。
しかしミドルの太さと艶のお蔭でミドルは音量以上に歌う。

【テンション感】
強い

【アタック感について】
非常に速い

【艶やかさ】
艶やか



一作目ですがこれを完成品とさせてください。



全体的に非常に押し出しが強い上に太く、倍音が豊富でややドンシャリめな音です。

しかしミドルはほかの弦と比べてもさらに押し出しが強く太い音であるために、ミドルに絶妙なピークがある音のようにも感じられます。
倍音もサスティーンも豊富なのですが、どちらも適度に直線的な印象を持つためにコードの纏まり、分離感、歯切れのよさをまるで邪魔していません。

また音が太いおかげか、倍音が多いのにもかかわらず艶があり、強いピッキングで弾いたときにとてもいい音がします。

とにかく何を弾いても、どんな表現にも間違いなく答えてくれますし
それでいて気難しい感じがまるでありません。



唯一欠点があるとすればほんの少し弦が固いかもしれない点ですが
マーチンのライトゲージとほとんど同程度なのでこれはペグポストの巻き数で調整可能な範囲でしょう。
数日たって慣れて気にならなくもなってきました。

その固さも良い方向に音に作用していることが感じられますが
予想以上にチューニングの安定性が高く、ここにも驚かされました。
弦を張ってから軽く引っ張り、一度合わせてからまるでズレません。
緩めずに次の日にまた弾いたのですが、一日たってもほとんどズレがありませんでした。

ドロップチューニングでも音量バランスの変化は他の弦と比べて圧倒的に少なく、ここにも安定性の恩恵を感じ取ることができます。

弦の劣化によるキャラクターの変化もごく緩やかです。



なんというか、奇跡的に完全な弦ですね。
弦探しの旅は恐らくこれで終わりなのだろうと感じました。





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